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エチオピアみどころガイド

エチオピア南部

Southern Ethiopia

アフリカ大地溝帯が作り出した湖、サバンナなど北部アビシニア高原とは全く異なる景色が広がるエチオピア南部。オモ川流域には未だ昔ながらの風習を守り、独自の文化を残す民族が暮らしています。アフリカの大自然に親しみ、そこに暮らす様々な民族と触れ合い、独特の民族文化を体験することができる地域です。

>>「アフリカ大地溝帯が造り出した自然」はこちら!

エチオピア南部のみどころ一覧

アルバミンチ周辺/ Around Arbaminch

アディスアベバから南に約350km、標高約1250mのアルバミンチは風光明媚な高原都市として知られ、アムハラ語で「40箇所の水源」を意味します。近郊にはアフリカ大地溝帯の形成と共にできた数多くの湖が点在しています。中でもチャーモ湖にはペリカンなどの水鳥やワニやカバなどが生息しています。ボートに乗って、様々な野生動物の観察をお楽しみいただけます。また、アルバミンチのホテル「エメラルドリゾート」の高台からは正面にチャーモ湖と、すぐ南側に国内でタナ湖に次いで2番目に大きいアバヤ湖(1162平方km)を同時に眺めることができます。アルバミンチを過ぎるとアフリカ大地溝帯が広がります。アカシアやデザートローズ、アフリカンチューリップなどの花々も見ることができます。

アフリカンチューリップ
チャーモ湖
デザートローズ
エメラルドリゾートから眺めるチャーモ湖(左手奥)とアバヤ湖(山を挟んで右手奥)

ムルシ族/ Mursi

アフリカ大地溝帯に位置するマゴ国立公園内にはムルシ族が生活しています。スルマ系の言語を話し、既婚女性は「デヴィニャ」と呼ばれる唇装飾(リッププレート)をつける特徴があります。この「デヴィニャ」は大きければ大きいほどその女性は美しいとされ、結婚する時は、このデヴィニャが大きいほど結納にあたる牛の数が増えるといわれています。ムルシ族はオモ川の対岸に暮らすスルマ族と同系列の民族で、スルマ族と同様に収穫が終わる8月~9月にかけて2m以上もある杖で戦いあう「ドンガの儀式」を行なうことでも知られています。

ムルシ族の子供たち
ムルシ族の親子
若いムルシ族の母親と子供たち

カロ族/ Karo

マゴ国立公園からムルレにかけて、オモ川流域に多くのカロ族の村々が点在しています。人口や約3,000人程度と推測され、南オモ系の言語を話します。川岸堤防農耕を中心に家畜を飼って生活をしています。ビーズでつくった頭飾りや首飾り、体に白いペイントを施すなどの特徴があります。オモ川を見下ろす高台に位置するコルチョ村やダス村などが有名です。

カロ族
カロ族

ハマル族/ Hamar

トゥルミ近郊に住む南オモ系の農牧民。火にまつわる起源神話を持ち、ベンナ族、カロ族、アリ族と共通の起源をもっています。女性は髪の毛に赤土を塗る特徴があり、非常に美しい民族です。男性が成人する時には伝統的な「牛飛びの儀式」が行われ、失敗すると翌年まで待たないとなりません。非常に友好的な民族で、女性達による踊りや歌などもお楽しみいただけます。ディメカの土曜市やトゥルミの月曜市などでも出会うことができます。

ハマル族の女性たち
ハマル族の少女たち
化粧を施すハマルの男性
髪を結うハマルの女性たち

エルボレ族/ Arbore

ウェイト川の西側に暮らし、オモ系の言語を話す民族。過去にはこの地域での象牙の交易を支配していたこともありました。女性はカラフルなビーズの首飾りをたくさん身に着け、非常に美しい民族です。結婚していない若い女性は頭を丸坊主にする他民族には少ない特徴です。

エルボレ族
エルボレ族

セマイ族/ Tsamai

自称名はツァマコ。ウェイト川とサガン川の合流地点の西側の低地や山間部に暮らす民族。焼畑や河川の氾濫原を利用した農業を営むと同時に、牛を中心とする家畜の放牧も行なっているます。

セマイ族
セマイ族

ブメ族/ Bume

ムルレからオモ川をボートで渡ったカンガテ村に住むブメ族。カラフルな衣装や女性が非常に大きな首飾りをつけている特徴があります。

たくさんのネックレスが特徴のブメ族の女性
ブメ族の踊り

コンソ族/ Konso

コンソの町を中心に暮らす民族で人口は約20万人、月曜日には大きな市場が開かれます。低地東クシュ系の言語を話し、オロモ族に近い。500年前に遊牧民との争いでサバンナを追われ山の頂に移り住んだと言われています。エチオピア正教を信仰すると共に先祖崇拝も未だ根強く残っています。現在でもコンソには王様が存在し、観光客もこの王宮を訪れる事ができます。かつてはコンソ族の英雄が亡くなるとワカと呼ばれるお墓の様なものを造り、祀っていました。しかし、古いワカは観光客や研究者によって持ち去られたものが多く、現在では王宮の近くに少し残るのみとなってしまいました。

コンソ族の王宮
コンソ族の村

ベンナ族/ Bena

ハマル族と近縁の民族。カイアファールを中心とする地域に暮らしています。男性は頭をそり上げ、羽根のついた頭飾りをつけているのが特長です。カイアファールで開かれる木曜市にはたくさんのベンナ族が集います。

コンソ族の王宮
コンソ族の村

スルマ族/ Surma

ムルシ族の暮らすマゴ国立公園からオモ川の対岸に暮らすスルマ族。エチオピア南部に暮らす諸民族の中でも最もワイルドな民族と言われています。ムルシ族と同じ系列の民族であり、唇にリッププレート(デヴィニャ)をはめ、牛の生温かい血を飲み、ドンガという杖で戦い合うなど、独自の生活様式や文化を守って暮らしています。細長い杖で闘い合うドンガは伝統的に雨季の終わり(8月~9月)に行われます。ドンガの真剣勝負は、スルマの男性にとって最高の見せ場である上、お気に入りの女性の心をつかむ格好の機会。勝者は全員から祝福され英雄として圧倒的な権限を持つとされています。その危険性から2011年以降、ドンガを行うことが禁止されました。大きな伝統文化が終わりを迎えたと思われていましたが、2015年より再び行われるようになりました。

スルマ族の少年
ドンガに集うスルマの人々
ドンガの儀式
ドンガの勝者
血を飲むドンガの男性
牛の血抜き
体に瘢痕をいれる女性
パイプを吸う男性

活気溢れる定期市/ Markets

エチオピア南部には地域によって異なる民族が集う定期市が毎日どこかで行なわれています。ハマル、ベンナ、カロの人々が集まるディメカの土曜市やトゥルミの月曜市。ベンナ族が中心のカイアファールの木曜市、コンソ族の集まる月曜市などが代表的です。売っているものも市によって様々。日用品から水を入れる壺や香辛料、フルーツ、穀物などの食料、女性が髪の毛に塗る赤土など様々なものがあります。エチオピア南部を訪れたら是非、活気溢れる市場に足を運んでみて下さい。

カイアファールの木曜市
ガトーの月曜市
ディメカの土曜市
ディメカの土曜市
トゥルミの木曜市
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